先日、当サイトのYouTubeチャンネルでハードウェアチートとなりうるデバイスを紹介してしまい少し炎上してしまう事件がありました。
その製品、一見背面ボタンのアタッチメントのように見えますが、リコイル制御や連射といった所謂チートと呼ばれ規約違反に当たります。
ではこの製品の何が、どこが規約違反に当たるのか。
今回はPSNの規約を確認していこうと思います。
チートが絶対的に「悪」という啓蒙のため
みなさんも一緒に規約を今一度確認しましょう!
チートとは
もともとは英語で詐欺行為のことをチートと呼びます。
それがコンピューターゲームにおいて優位に進めるための(バグ等を用いた)不正行為またはハッキング行為のことを「チート」と言うようになりました。
オンラインゲームでは不正アクセスとみなされ国によっては法律に抵触し犯罪とされるケースもあるようです。
こう聞くと怖い話ですね。
チートの種類は2つ
ソフトウェアチート
プログラムの改ざんにより有利になる方法。
CS機ではプログラムの改ざんが難しくほとんど遭遇しないのでCS機プレイヤーはなじみが薄いかもしれません。
反対にPCゲームではチートツールやチートプログラムの販売が行われるくらい珍しくは無くなってきています。
ハードウェアチート
外部周辺機器を使用して有利になる方法。
今回、炎上したデバイスも、これに当たります。
有名なもので言うとコンバーターマウサー
CS機で多く見られるチート。
通常マウスによるエイムはCS機のコントローラー所謂パッドでのエイムより有利と言われます。
なので多くのPCゲーム、CS機のゲームでは、その優劣差を埋めるエイムアシストと言う機能がパッドに付与されます。
それを逆手にとって、コンバーターマウサーは変換器(コンバーター)を用いてパッドとして認識させつつ、キーボード/マウスをゲーム機に接続し、キーボード/マウスの操作性を維持したまま、エイムアシストなどの恩恵を不当に得る行為がコンバーターマウサーと言われます。
この様なチートもはびこっていますが、今回焦点を当てたいのが
背面パドル(ボタン)アタッチメント
俺が持ってるだけでもいくつかある
- SONY純正の背面ボタン
- コンバーターに背面ボタンが搭載されたような「Brook Marine」
- アタッチメントとは言えないかもしれませんがプロコントローラーも背面ボタンが搭載
- DIYで純正コントローラーに背面ボタンを組み込む「eXtream Rate PS4 Controller Dawn Remap Kit」
- 今回取り上げる「Strike Pack F.P.S.Dominator」
などがあります。
これらが、どのようにPSN規約に抵触するのか見ていきます。
PSN規約を確認
まず基本なのですが、PSNアカウントを作成した時点で、PSNの規約に従うことに同意したことになっているのでこの規約の範疇で遊ばないといけないことになります。
ただ規約は人それぞれ解釈によって変わってしまうことは注意してください。
私が感じたものが全てではありません。
それではPSNの利用規約を見ていきましょう。
>>PlayStation Network”利用規約
今回取り上げるハードウェアチートが抵触しそうな項目をいくつか挙げます。
本規約は何に適用されますか?
“PlayStation Store”をはじめ、”PlayStation”製品などのSIEが定める対応機器にPSNを通じて提供されるすべてのサービス・ソフトウェア・コンテンツの利用が対象です。
PSNには、新たなコンテンツを自動的にPlayStation製品にダウンロードできるサービスもありますが、そのようなコンテンツの利用も本規約の対象です。
オンラインで接続するものは自ずと適用されることになりそうです。
コミュニティー行動規範とは?
コミュニティー行動規範は、PSNコミュニティーのご利用にあたってお客様に守っていただくルールです。
お客様は、PSNのコミュニティーの規律の維持のため、分別ある常識的な行動をし、公序良俗に反する行為、詐欺行為、不正行為、ハッキングその他のいかなるPSNの不正利用も行わないようにしてください。また、マナーを守り、他のプレーヤーの権利を尊重してください。
どのような行為が禁止されていますか?
一部抜粋
(6) 非許諾ハードウェア・ソフトウェアを利用等する行為。
SIEから許諾されていないハードウェア(機能強化デバイス、コントローラ、アダプタ、電源ユニットその他の周辺機器等)やソフトウェア(PSNに関連するソフトウェア・機器に施されたセキュリティ機能または制限を回避するためのチートコードソフトウェア等)を使用、製作、頒布する行為、またはそのようなハードウェア・ソフトウェアを開発するためにPSNからデータを抜き取ったり使用したりする行為を含みます。
(8) PSNのアカウント、システム、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークを混乱させ、または妨害しようとする行為。
(9) ゲーム内で不正な利益を得るための行為。
これらはハードウェアチートが最も抵触するところと思われます。
そもそもSIEから許諾されていないハードウェアは一切使用禁止となっていますね。
こうなってくると認可されていないプロコンなども怪しくなってきます。
では、もし規約違反となった場合、どうなってしまうのか。
アカウント削除等されるのはどのような場合ですか?
SIEは、次に定める場合、自己および第三者の利益を守るために、お客様のアカウントおよびその管理下にあるアカウントの削除または停止、コンテンツの除去、不正利用を防止するためのアップグレードの実施、その他救済のために必要とSIEが合理的に判断するあらゆる手段をとることができます:
● 本規約、個別条件その他のPSNの利用に付帯する契約の違反があった場合、もしくはそのおそれがあるとSIEがその合理的な裁量により判断した場合;
● SIEとの間でサービス・コンテンツに関する契約をした第三者から、当該契約に基づいて上記手段をとるよう要請を受けた場合;または
● PSNのコミュニティーを傷つけたとSIEがその合理的な裁量により判断した場合。
アカウントが削除されるとどうなりますか?アカウントが削除された場合、購入されたアイテムやウォレット内の未利用残高に関する返品や返金は行われません。また、SIEはランキングやスコアその他ゲームに関連する情報を保持する義務を負いません。
規約違反時の対応SIEは、本規約または個別条件の違反または濫用行為があった場合は、法的手段をとる権利を有するものとします。この場合、SIEは、お客様に関する情報の開示が必要となるような公的または私的な手段や調査を行う権利を有するものとします。
いわゆるアカウントがBANされてしまいます。
他にもウォレットの残高が消失してしまうなど損害は大きいように思います。
APEX LEGENDSではどう?
ゲーム情報サイト「EAA!!」様の記事に非公認コンバータへの開発元EA/Respawnの公式見解が記載してありました。記事によると
RespawnおよびEAのスタンスとしては、『Apex Legends』のコンシューマー機でのマウス&キーボ(以下MnK)の使用は原則上一切禁止です。これはストライク・パックなどの、ソニーやマイクロソフト非公認のコントローラーやアタッチメントも同様です。
EAA!!
しかし現実的には、コンシューマー機自体にMnKの使用を判別する機能が備わっていないため、該当するユーザーすべてをアカウント停止処置にすることは難しい状況です。
また、身体的な障害を抱えているユーザーが特殊仕様のコントローラーを必要とするケースもあるため(参考記事)、一概に非公認品を使用したすべてのアカウントを停止処置とするわけにも行きません。
よって、現状では公式大会など、プレイヤーの環境を把握できる状態では例外なく使用を禁止としています。
それ以外のケース、例えば使用者が非公認品コントローラーやアタッチメントの使用を(SNSなどで)自慢していたり、配信を行っているなどがあれば、通常の通報手段を通してご報告ください。
EA 環太平洋エンゲージメント担当者
として一切の使用が禁止されています。
改めて所持してるデバイスはどう?
個人的には許容範囲を見出すとすれば
- SONY純正の背面ボタン…..〇
- コンバーターに背面ボタンが搭載されたような「Brook Marine」…..△
- アタッチメントとは言えないかもしれませんがプロコントローラーも背面ボタンが搭載…..△
- DIYで純正コントローラーに背面ボタンを組み込む「eXtream Rate PS4 Controller Dawn Remap Kit」…..✕
- 今回取り上げる「Strike Pack F.P.S.Dominator」…..✕
と言った感じになるのでは?と思います。
ですが、とても線引きが難しいところとも言えます。
厳しくすれば公認以外は全くダメだろうし、背面ボタンは機能強化デバイスと言えるかもしれません。
そうなってくるとスカフに代表されるプロコンでも公認以外はダメということに…
取り締まりのコストやAPEXの開発の見解にもあったコンシューマー機自体にMnKの使用を判別する機能が備わっていなかったり、該当ユーザーすべてをアカウント停止処置にすることは難しかったり。
また、身体的な障害を抱えているユーザーが特殊仕様のコントローラーを必要とするケースもあるため、一概に非公認品を使用したすべてのアカウントを停止処置とするわけにも行かない。などを鑑みて暗黙の内に放置されているってのも現状なのかもしれないですね。
そうなるとやはり己の倫理観に問うしかないのかなと思います。
清廉潔白でいたければ公認のデバイスのみ使用、背面ボタンでボタンの数が増えるだけなら大丈夫と思うならスカフもOKって話になってきます。
ただアンチリコイルなど完璧な機能強化と言えるものを搭載した「Strike Pack F.P.S.Dominator」や機器の認識を突破するコンバーターの使用はソフトウェアの制限回避となるのでダメってことになるでしょう。
まとめ
結論としてはPSNの規約に抵触すると思われる限りオンラインでの使用は不可。
更にゲームタイトルごとの規約にも抵触すると思われるのでBANも多いにあり得ます。
つい先日にはAPEXのチーター、グルーパーを日本語で通報できるツイッターアカウントも開設されたみたいなので排除はますます多くなっていくと思われます。
チートは許される行為じゃない。
チート、ダメ、ゼッタイ
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